原極ツツミガブカミラッシャ【ポケモンSV S6最終5位】
【はじめに】
こんばんは。スポンジです。
今回はポケモンSVシーズン6の構築記事となります。S6で最後に使用していた構築を紹介します。
今期は約2年振りの最終1桁順位を取ることが出来ました。
ただ、S6の構築の完成度としては、そこまでは満足しておらず、本構築も最終日は最後の1時間半のみ使用した(最終日以外はかなり使っていましたが)ものなので、参考程度に見てもらえたら嬉しいです。
むしろ構築以外の9世代についての考え方の部分が1番参考になるかも。9世代も半年やってきて、自分なりにちょっとずつ分かってきたので。構築部分はなるべく簡潔にまとめて、最後の方にそこら辺をいつもより詳しく記述するようにします。
レンタルは今月中まで残しておくので、良かったらどうぞ。
【構築経緯】
記事には残してませんが、S5で使っていたセグカミラッシャ構築が、自分の中でかなり完成度が高いと思っていたので、その構築を型バレの被害を最低限に抑えつつ、S6の環境になるべく適応出来るように、考えていきました。
S5で使っていた構築はこちら↓ (一応、最終66位です。こちらのレンタルはもうありませんが)
S6の大きな傾向として「イーユイの数が明らかに増えている」ことが挙げられたので、チョッキ枠をガブリアスに変更することで、イーユイに対して全体的に強い構築にまとめあげることを大きなテーマとしました。
【個体紹介】
183-182(252)-115-x-106(4)-169(252)
持ち物:とつげきチョッキ
特性:さめはだ
今期のチョッキ枠です。
・素でイーユイやミミッキュの上を取れている点
・ヘイラッシャが最も苦手なサーフゴーに強く、「でんじは」の一貫を切れるじめんタイプ
の2点を評価して採用しました。
技構成ですが「ドラゴンテール」を採用することで、カイリューサーフゴーにかなり強く出ることが出来ます。具体的には
・サーフゴー対面で、テラスタルとカイリュー引きの2つの行動に対して対応が出来る。また、強気な居座りに対しても、択を先延ばしにして裏を見れるという明確なメリットがある。
・型が割れたカイリュー対面で、後攻ドラゴンテールを打つことで「マルチスケイル」を剥がしながら、裏を見ることが出来る。「マルチスケイル」を剥がすと、後続の高速アタッカー(ハバタクカミやテツノツツミ)で縛るルートを作りやすい。
みたいなイメージです。
「鋼テラス+アイアンヘッド」はハバタクカミやパオジアン、ミミッキュに対して強く出れるケースが多かったです。
チョッキ以外の型でも、S6はガブリアスがかなり強い環境で、個人的には今期も勝ち馬ポケモンの1匹だった気がします。S5もガブリアスで結果を残されている方が多かったので、今後も評価が上がり続けるポケモンだと勝手に思っています。
ヘイラッシャ@フェアリーテラスタル
257(252)-120-183(252)-x-85-56(4)
持ち物:たべのこし
特性:てんねん
技構成:ウェーブタックル/じわれ/あくび/まもる
最強の物理耐久+特性を誇るクッション枠です。このルールではパオジアンにかなり後出しが安定する点を評価しています。(電気や草テラスタルをケアするには、明確でどうしようもない不利対面をなるべく作らないような構築作りが重要です。)
調整は、対パオジアンを意識してHB特化にしています。Sの4振りは35族ミラーで上を取れたら嬉しいな程度に適当に振っています。
技構成は、タイプ一致の大きな削りとなる「ウェーブタックル」、相手を流せる「あくび」、HP管理や「トリック」のケアが出来る「まもる」までは個人的に確定で、あと1個は暇な対面や、受けミラー、どうしようもない負け盤面と、1番打てる場面が多い「じわれ」としています。
ただ、今期の構築は全体でカイリューが少し重めだったので「ゆきなだれ」とかにしても良かった気がします。ピンポイントすぎて、個人的にあまり好きではないですが。
余談にはなりますが、9世代は「どんなタイプ、相手にも一貫する技」は、かなり重要な要素だと思っているので、8世代に比べて一撃技を個人的にはかなり評価しています。
ただ、打ちまくる構築は弱いと思うので、あくまで暇な時に打ってたまに勝てるEasy WIN要素や、不利な構築・試合展開に打つ最終手段という感じの程度に留めておくのが1番強い使い方です。
なので、いろんなポケモンに頻繁に入ってくる技ではないはずです。自分もヘイラッシャ以外ではまだ入れてる未来が見えないです。
テラスタイプは、S5ではサーフゴーの「シャドーボール」の一貫を切れる「ノーマル」としていましたが、S6ではイーユイの「あくのはどう」や鉢巻パオジアンの「かみくだく」等を意識した「フェアリー」としました。
ハバタクカミ@フェアリーテラスタル
159(228)-x-75-175(156)-155-188(124)
持ち物:こだわりメガネ
特性:こだいかっせい
技構成:シャドーボール/ムーンフォース/パワージェム/ハイパーボイス
・おくびょうC252振りテツノツツミの「フリーズドライ+ハイドロポンプ」が139~166ダメージ。(命中率等も考えると1回は後出しがかなり安定する)
・Sは準速パオジアン抜き、あまりC
最強の特殊アタッカーです。ヘイラッシャと組み合わせることで神になれます。
基本は後発から投げて最後にスイープしたり、火力がないクッションに投げて超火力を押し付けてサイクルを破壊していくイメージです。
技構成は「パワージェム」が選択枠で、「ほろびのうた」とか「サイコショック」でも全然良いと思います。
ヘイラッシャと組み合わせるなら、「ハイパーボイス」は個人的に必須枠です。ヘイラッシャの前で「みがわり」を置いてくるポケモン(特にエナジーツツミ)に対して、型バレをしていなければ、簡単に勝つことが出来ます。S5でもこの型を使っていましたが、S6も多くのエナジーツツミを破壊しました。
テツノブジン@ゴーストテラスタル
157(60)-175(196)-110-140-72-184(252)
持ち物:きあいのタスキ
特性:クオークチャージ
技構成:インファイト/ムーンフォース/はたきおとす/かげうち
・A無振りディンルーの「じしん」を乱数2発 (6.2%)
・遅いパオジアンを抜けたら嬉しいので最速、あまりA
今期のタスキ枠です。S5ではイダイナキバでした。
ここの枠は初手ディンルー展開に強く、適度に汎用性があるポケモンが良いのですが、S6は「ディンルー+ヘイラッシャ」の並びが流行していたので、「はたきおとす」を使えて両刀で採用できるテツノブジンとなりました。
最初は耐久を下げない「けたぐり」で採用していましたが、イーユイの増加を受けて「インファイト」にしました。ディンルーにも「はたきおとす→ムーンフォース」の動きで十分間に合っていたので。
テラスタイプは、構築全体で重めなカイリューの「しんそく」を透かせることで貴重な「ゴースト」です。
タスキ型がメジャーであるという点では、イダイナキバに比べて型の匿名性を活かせない弱いポケモンではありましたが、環境への刺さりがそこそこ良く、よく頑張ってくれました。
テツノツツミ@はがねテラスタル
131-x-135(4)-176(252)-80-206(252)
持ち物:ブーストエナジー
特性:クオークチャージ
技構成:フリーズドライ/ハイドロポンプ/テラバースト/みがわり
・最速ブーストハバタクカミを意識して最速
今期のMVPです。S6に使ったポケモンの中で間違いなく1番強いポケモンでした。
崩し枠としての採用なので、S5は「いのちのたま」、S6は途中まで「たつじんのおび」で採用していましたが、スカーフイーユイが明らかに増えていたので、素早さを上げて80%でワンパン出来るブーストエナジー型にしました。
ブーストエナジー型はアイテム発動が見えて、「アンコール」を含んだ4つの技がほぼ固定されているという風潮があるので、そこに対して読まれない「鋼テラバースト」が刺さりまくりました。具体的には、パオジアン、ハバタクカミ、キョジオーン、ミミッキュ、フェアリーテラスタル軍団などです。
守りのタイプとしてもはがねタイプは本当に優秀で、「鋼テラバースト」でワンパン出来ないハバタクカミにも「ムーンフォース」を耐えて対面勝てたり、キョジオーンの「しおづけ」やチオンジェンの「ギガドレイン」に対して「みがわり」を残せたり、カイリューの「しんそく」を半減にして活きるシーンがあったり…とここでは書ききれないほど何度も勝利へ導いてくれました。
従来のブーストエナジー型に比べて、「ハイドロポンプ」を打つ回数が比較的少ない型だと思うので、命中不安が嫌いでテツノツツミを使うことに抵抗があるという方にはぜひ使ってみてほしい型です。もちろん、この子もテツノツツミなので、「ハイドロポンプ」で勝負が決まる試合はたくさんありますが…
単体で見ると、「ステルスロック」を入れた展開構築や、先制技を多用する対面構築とはかなり相性が良いと思います。若干足りない火力を周りで補強できるので。
ドドゲザン@みずテラスタル
206(244)-204(244)-140-x-105-73(20)
持ち物:オボンのみ
特性:そうだいしょう
・「オボンのみ」を発動しやすくするようにHPは偶数
・崩しと縛りを意識したA特化、50族付近を意識して申し訳程度のS20振り
テツノツツミの相方として選定した崩し枠です。具体的には
・このポケモンが選出画面にいるだけで、ハバタクカミ側が「ムーンフォース」を打ちたくなるため、テツノツツミのはがねテラスタルがほぼ決まるようになる。
・テツノツツミでスイープする上で苦手なサーフゴーに比較的強い。(S6は終盤に「きあいだま」持ちが少し増えていて怪しかったですが)
・「イカサマ」が半減なため、非テラスで「みがわり」がないチオンジェンを崩せる。
・テツノツツミで若干火力が足りなかった部分を「ふいうち」で縛れる。
・ドドゲザンの悪技を半減にして倒しに来る「フェアリーテラスタル」にツツミの「鋼テラバースト」が刺さる。逆に、初手ツツミディンルー対面が出来て、ツツミで倒しにくいフェアリーテラスタルを切ってきた際には「ドドゲザンのつるぎのまい→アイアンヘッド」の動きが刺さる。
などのシナジーが挙げられます。
「オボンのみ」である理由は、単純に場持ちを良くして「つるぎのまい」を積みやすくするためです。
単体としてもかなり使用感が良く、ハバタクカミとテツノツツミには雰囲気強く出れて、テラスタルが余っていればパオジアンにもかなり強く出ることが出来たので、汎用性がある崩し枠として重宝しました。
テラスタイプが「みず」である理由は、イーユイ等のほのお技の弱点を半減に出来るタイプの中で、1番強いタイプだからです。じめんタイプの技が等倍になる点、テラスタル後も「つららおとし」が半減である点、テツノツツミの「ハイドロポンプ」が半減である点も高評価点です。
【選出・構築の核・考え方について】
今回の構築は、自分にしては珍しく、選出をあまり固定していません。なので、なるべく広く相手の6匹に対応できて、選出して勝てそうな3匹を選出します。
というのも9世代は、構築作成段階で動きをある程度固定するよりも「構築にいる6匹をいろんなベクトルで結べるように構築を組んでやって、6匹全員(最低でも4匹)を強く動かすこと」が、現状では1番強いと思っているからです。(ここら辺はまだ上手く言語化が出来ていないので、伝わりにくい表現で申し訳ありません。)
今回で言えば、主なベクトルとして
・物理耐久は脆いが、魅力的な火力が出るメガネカミを安全に何回も動かしたい→物理耐久が厚いヘイラッシャがクッションになってくれて、「あくび」による対面操作で、ハバタクカミの行動回数を増やせる。
・逆にヘイラッシャは「みがわり」等を絡めた崩しに弱い→メガネカミの超火力や「ハイパーボイス」が崩しを拒否できる。
・メガネカミやツツミに対して、フェアリー、こおり、はがねを半減にするテラスタルを切らされる→ガブリアスの「じしん」やテツノブジンの「インファイト」などの一貫が出来る。
・ヘイラッシャが最も苦手なサーフゴーに対してはチョッキ枠のガブリアスやドドゲザンが強い。また、ヘイラッシャを崩してくる電気テラスタルにはガブリアスの「じしん」が刺さる。
・テツノブジンは受けが効きにくいポケモンなため、初手に投げて有利対面が出来た際に無理やりテラスタルを切らせやすい→削ったポケモンを高火力&高い素早さで縛りやすいメガネカミを裏に置く動きが自然と強くなる。
・ドドゲザンの単体紹介の枠で触れた「テツノツツミ+ドドゲザン」のシナジー。
ざっとはこんな感じでしょうか。これらの強力なベクトルを構築内にいくつも用意しておくことで、選出した3匹や試合展開を見ながら相手に刺さるベクトルを選んで、押し付けていくといったイメージです。
テラスタルは基本的に攻めが強いシステムだと僕は思っているので、攻めの強力なベクトルを最初に考えて、それらの強力なベクトルを高い確率でどうやって安定して動かせるかが、9世代対戦の重要な部分かなと僕は思っています。もちろん、守り(詰め)のポケモンから構築を組んでやって、それらを突破してくる主な手段を裏の攻め駒や受け回しで潰す…みたいなやり方も全然強いと思いますが、余程上手い人でないと厳しそうだなというのが、現状の僕の見解です。
いずれにしても、まず構築の本質部分と言える「強いベクトル」を見つけて、それを何個も構築に入れてやることが大事かなと。
正直、ここら辺はまだ自分もふんわりしているところなので、もっとしっかりした言語化が出来るようになって、強い構築が作れるようにこれからも精進していきます。
【結果】
TN スカーレット 最終5位
もう1個のロムも朝4時時点で6位だったのですが、集中力が切れてしまい、ほぼ全敗で3桁まで落ちてしまいました。
【最後に】
2年振りの最終1桁順位、本当に嬉しいです。テラスタルにもやっと最低限は適応出来たのかなといった感じですね。
S4辺りからちょっとずつ勝てる感覚を掴んできて、3シーズン目にて花開く形となりました。なんか剣盾とかなり似ている流れかなと思いますね。
S6は構築に自信がなかったのですが、19日から最後まで、最低でも1ロムは2桁前半以内をキープして、1桁順位でたくさん戦う意識を持ってたので、常に上のランク帯でたくさん戦っていたのはかなり大きかったのかなと思います。
上で戦い続けることは、「弱い構築と自分」という現実を突きつけられる感じがして、メンタル的にかなり厳しい毎日でしたが、最終結果にしっかり繋がる可能性があることは今回よく分かったので、これからの真剣に取り組むシーズンも、自分に厳しく頑張りたいかなと思います。
さて。次なる目標ですが、9世代のゲーム性を考えると、僕はこのゲームで1回最終1位を取ってみたいという思いが今は強いです。なので、9世代中のこれからは、強い構築が作れたと感じた際は、保存をせずに積極的に最終1位を狙っていきたいと思います。もちろん、構築がカスだったら、一定のラインで保存しますけどね。
最終1位は、自分にとってはなかなか手に届かない世界・夢でしょうし、目指すのであれば、長い年月がかかる厳しい道のりになると予想されます。
1桁順位の奪還にさえ2年という時間がかかった今の自分の実力では、そんなことを言うのは生意気だと笑われるかもしれませんが、いつか夢が現実となって達成出来るように、これからも日々精進していこうと思います。
これからもYoutubeチャンネルで、それらの過程を映していこうと思っているので、気になった方はぜひ遊びに来てください。一応、S6の最終日動画も4本上がっています。
最後に、感謝の意を述べて記事を締めさせていただこうと思います。
・今回使わせていただいた、テツノツツミとテツノブジンを提供してくださった仁奈子さん、ハバタクカミを提供してくださったくうさん、ドドゲザンを提供してくださったくわたばさん
・S6で最終日に瞬間1位を取って、またS5で最終6位を取って、また5月最後に12連敗をして、僕の闘争心に火をつけてくれた、かもねぎなべさんとZeonさんと東京ヤクルトスワローズ
・本質ポケモン交換会という謎の通話にいつも付き合ってくれるビャクヤさん
・God発言連発で笑わせてくれたりーさんと、ミスチル桜井さんのクソコラ動画
・僕が萎えている時にいつも励ましてくれる視聴者の方、通話に付き合ってくれた方 (一括にしてしまい申し訳ありません。)
ありがとうございました。